神奈川県建設労働組合連合会

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ヒートショックを防ごう

2025年2月1日

 冬本番になり寒い日が続きますね。2023年の人口動態統計によると、65歳以上の方の浴槽内の不慮の事故死は6541人となっています。交通事故での死亡2116人と比べると、約3倍と非常に多く、寒い季節に多発しています。急な温度差による血圧の変動によって、失神や不整脈などの発作を起こす「ヒートショック」の発生が影響しています。しっかり対策をして、未然に事故を防ぎましょう。

入浴時に意識することは

 入浴前には脱衣所や浴室を暖めましょう。お湯が沸いたらよくかき混ぜて湯気を立てるのも効果があります。心臓から遠い足先から肩まで徐々にかけ湯をして体を慣らします。浴槽につかる時の湯温は41度以下で、つかる時間は10分以内が目安です。浴槽から出る時は手すり等につかまりゆっくり立ち上がります。
食直後、お酒を飲んだ後、薬を飲んだ後の入浴は避けましょう。同居者がいる場合はお風呂に入る前に声をかけておきます。入浴以外でも気温差が大きい場所の対策をしましょう。

浴室でのヒートショックなぜ起こる?

 冬場に暖かい部屋から寒い脱衣所へ移動することで、血管が縮まり血圧が一気に上昇します。浴室内の寒さでさらに血圧は上昇します。次に、浴槽につかると体が温まり、今度は血管が拡がり血圧が下がります。このように、温度差がある場所を行き来すると血圧に急激な変化をもたらし、それが心臓や脳に大きな負担をかけます。
 軽度であればめまいや立ち眩みで、安静にすれば落ち着きますが、重度になると失神や意識障害をきたすことがあり、脳卒中や心筋梗塞などの病気につながることもあります。浴槽内で失神してしまうと溺れてしまい、死亡事故につながる危険性もでてきます。

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