神建連の仲間の労災事故状況(2023年1月~12月)が明らかになりました。神建連傘下の労働保険事務組合の集計です。死亡事故は2人(労働者1人、事業主1人)で、原因は熱中症と墜落・転落でした。休業4日以上の死傷者数は、労働者227人、事業主231人、一人親方408人でいずれも減少し、全体で866人(前年比50人減、5・46%減)となりました。
休業4日以上の死傷者数を加入者数で割った「推計発生率」でみると、労働者は発生率0・77%、事業主は1・99%、一人親方は3・02%と近年は横ばいの状況です。一人親方は事故の発生率が高く推計では労働者の約4倍となっています。
墜落・転落が事故全体の4分の1
事故の分類では、墜落・転落が210人(前年比16人増)で、事故全体の24%となっています。転倒が130人(前年比17人減)で同15%、動作の反動・無理な動作96人(前年比37人減)で同11%と、これら3つ原因による事故で全体の半数を占めている傾向に変わりはありません。
職業病関連の労災認定は、熱中症が23人、腰痛が21人、上肢障害が8人で、アスベスト関連では、悪性中皮腫4人、肺がん5人、石綿肺2人となりました。
神奈川県全体の労災事故件数は、神奈川労働局の集計で前年比72人増の774人、死亡者は同2倍の16人と大きく増加しました。
建設労働者が安全に働ける現場環境を作り、若者が安心して入職できる建設職場を目指しましょう。