神奈川県建設労働組合連合会

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「握力でわかる 全身の筋力」藤田ゆかり保健師のけんこうコーナー

2023年9月4日

 筋力は筋肉を使えば使うほど維持増強することができますが、使わないとすぐに落ちてしまいます。しかし、筋力の変化はなかなか体感では気づきにくいものです。今回は筋力の変化を客観的に知ることができる握力のお話です。

 握力は物を握る時に使う前腕部と上腕部の筋によって発揮される筋力です。主に上半身の筋力ですが、全身の総合的な筋力と関連があります。

 ペットボトルのふたが開けにくい、ドアノブを回しにくい、などと感じたら、握力が低下している可能性があります。未開封のペットボトルを開けるのに必要な握力は15kg程度です。

体力運動能力統計による握力の平均値は、35歳~39歳の男性で約47㎏、40歳~44歳の女性で29㎏。これをピークに、その後加齢と共に低下していきます。

 筋力が低下すると骨折や転倒のリスクが高くなることがわかっています。

運動や食事で筋力の維持を

 握力の低下を感じたら、日々の生活で運動量を増やしましょう。歩数を増やす、歩幅を広げて早く歩くことも筋力維持に効果があります。

 食事でしっかりタンパク質(魚や肉、大豆、卵など)を摂ることも大切です。筋肉を維持するために1日に必要なたんぱく質量は、体重1㎏あたり1gが目安です(腎疾患のある方は医師の指示によります)。

食品に含まれるたんぱく質含有量は、食品の重さと同じではありません。卵1個で6g、納豆1パックで7g、鶏むね肉100gで21g程度です。

 握力は握力計を用いて測れます。一般的に運動施設や健康センターなどに置いてありますが、各組合支部で開催している健康講習会でも測定できる機会があります。少なくとも1年に1回は測定して、自分の筋力状態の把握に活用しましょう。

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