神奈川1陣訴訟差戻審はじまる
神奈川1陣訴訟は、最高裁判決をうけ東京高裁に差し戻されていました。10月28日、東京高裁で進行協議が開かれ、いよいよ審議が始まりました。
差戻審で対象となる原告は、最高裁判決で確定しなかった国との関係で50人、建材メーカーとの関係で22人です。
裁判は国と建材メーカーを分離し、別々に進められることになりました。国との関係で和解のための期日が来年1月28日14時と指定されました。
建材メーカーとの関係では、責任割合(賠償額)が争点となり審理がすすめられます。当面2月10日、5月16日に口頭弁論が開かれます。
建材メーカーは最高裁判決が示されたにもかかわらず、あらためて争う姿勢を示しています。進行協議では、裁判長から最高裁で確定した内容は繰り返さないよう指摘される場面もありました。
建材メーカーに早期解決を迫る法廷内外の運動をすすめていきます。
2陣・3陣も国と和解成立へ
神奈川2陣は最高裁第2小法廷に係属中、3陣は横浜地裁で審理がすすめられています。国との早期の和解成立をめざし、必要書類の確認作業が国と弁護団の間ですすめられています。建材メーカーとの関係では最高裁での確定判決を求めていきます。
3陣は11月10日に第5回口頭弁論が開かれ、来年9月までの期日が指定されました。5月からの4回の期日で本人尋問を実施するよう求め、早期の判決をめざします。
3陣口頭弁論期日
1月26日、3月9日、5月30日、7月4日、8月1日、9月14日。
いずれも開廷は午前10時半。3月までは午前中、5月以降は午後5時までを想定。
ニチアスは解決を決断しろ
ニチアスは最高裁判決後、裁判の引き延ばしともとれる主張を繰り返しています。10月7日、東京訴訟の期日にあわせ、ニチアス本社前で建設アスベスト訴訟の全面解決を求める宣伝行動をおこないました。
裁判によらず被害者への補償を実現するための国の賠償給付金制度。ここに建材メーカーからの拠出を加え拡充して本当の補償基金制度にするよう求めていきます。