3月25日の朝、相模大野駅前のペデストリアンデッキいっぱいにテントが立ちならび、中には食品の入ったダンボール箱が山と積まれている。駅前を行く通行人にチラシが配られ、ハンドマイクが食糧配布と何でも相談会の開催を知らせている。
テーブルの上にはカップラーメンやお米、缶詰棟がならび、テントのまわりには人だかりと食糧配布の列ができる。
若い男性は、「失業中です」と小さな声で答える。子どもをつれた母親は、「これで今日もごはんを食べられるね」と言って食料品を袋につめている。用意した食品はあっという間になくなり、何度も買い出して、およそ500人の方が食糧配布におとずれた。
28件あった相談のほとんどは、解雇や休業中で収入がたたれ、希望を失っている人たちが社会にあふれている、異常な現実をあぶり出した。
テントの前に来て、募金をしたいのですが、食糧を提供したいのですが、どこに連絡したらよいでしょうか、など共感と支援の輪が広がっている。
力あわせたちむかおう
厚木の相談会会場は、目立たない公園での開催にも関わらず、食糧配布に30人の方が訪れ、相談が10件以上あるなど、事態が深刻に広がっていることを強く感じた。
会場をたまたま通りがかったご夫婦は、仕事と住まいを失い、マンガ喫茶で寝泊まりしていた。
所持金が2千円となったところで相談会に出会うことができ、民商の会員のペンキ屋さんが仕事と住まいを確保してくれることになった。
建設労連の税金相談でも、年収百万円台で暮らしていかなくてはならない仲間がたくさんいらっしゃり、決して他人ごとではないと思う。
あらゆる地域で、多くの団体・個人が力を合わせて、食糧配布と何でも相談会等に取り組むことで、どんどん輪が広がっていく。異常な現実に、力をあわせてたちむかっていこう。