11月26日、登戸研究所保存の会の方の案内で、明治大学生田キャンパス内の旧陸軍登戸研究所の見学を行ないました。
軍靴の足音が聞こえそうな現在、戦争中にここ川崎で何があったのか、軍学共同と言って、大学で軍事研究をすることを求める政府は同じ轍を踏むのではないだろうかと、1年で1日だけ、明治大学の学園祭の日曜日に開館している日を利用して訪れました。
登戸研究所は、旧日本陸軍が秘密戦のための毒物や細菌、風船爆弾などの研究や実験が行われていた所です。広大な敷地に1000人以上が勤務していたにもかかわらず、家族にも秘密厳守が求められ、近所の人も全く知らない「秘密」の場所で、戦後もずっと秘密にされ続けた場所です。
病原菌の研究はたくさんの動物で実験し、特に人間の肌に近いブタが多く犠牲にされ、完成すると中国で人体実験も行なったと聞き身震いしてしまいました。
戦争で食べることもできない国民がいる一方、ここでは予算など考えず、いくらかかっても良いとされていたようです。戦争は人を変え、正しい判断ができなくなる、そんな脅威を感じ、見学が進むにつれ、みな口数が少なくなっていきました。資料館は当時のまま残っており、キャンパス内にも貴重な資料や実物残っています。ぜひ一度足を運んでみてださい。