5月19日、建設アスベスト訴訟首都圏提訴から9年の節目を迎え、早期解決をめざす全国決起集会が、日比谷野外音楽堂へ3000人の参加で開催されました。集会には首都圏をはじめ、全国の原告団、弁護団、全建総連加盟の各県連、組合の代表が参加しました。神奈川県連から約320人が参加しました。
国は無念の声を聞け
主催者あいさつで、松丸首都圏建設アスベスト訴訟統一本部長は「全国各地の原告763人のうち、既に160人が提訴後に亡くなった。苦しんで倒れた仲間の悔しさと家族の悲しさ、無念は、計り知れない。被害者の命をかけたたたかいに応え、補償と被害根絶に向けた運動を大きく前進させよう」と呼びかけました。
白田宏記2陣原告・神建連会長が「両肺に水がたまりながら裁判勝利を訴え続けた、命を削ってまでも主張した原告の思いは『一刻も早く全ての被害者を救済し解決してほしい』この一点に尽きる」と、声を詰まらせ涙ぐみながら、石綿被害者補償基金制度の創設を誓い、追悼の言葉を送りました。参加者全員で黙とうを捧げました。
小野寺弁護団長は「9年もかかってしまいました。『いのちあるうちに解決を』のスローガンのもとに原告団、 統一本部支援のみなさんと、法廷闘争に責任をもってたたかう弁護団として、慙愧の念にたえません。国民の命と健康と人間の尊厳を守ることこそ国の最大の責務。政治解決に動こうとしない政府と、それをゆるしている政治の貧困に対し、満腔の怒りをもって抗議したい」とうったえました。
たたかい抜く決意固める
原告団と弁護団が登壇し、被害の訴えと決意表明、うたごえ歌手の清水正美さんの「千の風になって」で会場が一体となり、コール&ウチワパフォーマンスで「アスベスト被害をなくせ、国とメーカーは被害者へあやまれ」の文字で埋め尽くされました。たたかい抜く決意を誓う「集会決議」が採択しました。
参加者は午後4時30分に新宿駅西口に再集合し「被害者追悼大宣伝」に取り組み、駅頭を埋め尽くしました。足と止めてうったえに聞き入る通勤客や駅利用者も多くありました。