神奈川県建設労働組合連合会

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「肝障害になりやすい日本人 飲酒量に注意」藤田ゆかり保健師のけんこうコーナー

2023年12月4日

 つい飲み過ぎて翌日に二日酔いでつらい思いをしたことありませんか。アルコールが分解されてできるアセトアルデヒドには毒性があり、肝臓の解毒作用が追い付かないと、動悸や頭痛、吐き気などの二日酔いの症状を引き起こします。二日酔いは肝臓のSOSです。

日本人は肝障害を起こしやすい

 多量飲酒は、アルコールやアセトアルデヒドが直接的に肝臓にダメージを与えるだけでなく、解毒処理の負荷や本来の肝臓の働きが妨げられるなど、肝臓への負荷が重なることで肝障害(脂肪肝、肝炎、進行すると肝硬変など)を引き起こします。

 日本人の約半数は飲酒で赤くなりやすい体質です。アルコールを解毒させる酵素の働きが遺伝的に弱く、慢性的な肝障害を起こしやすいといわれています。

 ビールコップ1杯で顔が赤くなる、または(今はなくても)飲酒を始めた最初の1~2年に顔が赤くなることがあったという方は特に注意が必要です。日常的な飲酒量が増えないようにし、飲み過ぎた時には2日程度しっかり休肝日を設けるなど上手くお酒と付き合いましょう。

 飲酒しない場合でもアルコールを解毒させる酵素の働きが弱い方は、食生活の乱れや運動不足などで脂肪肝を発症しやすいことがわかっているので、油断は大敵です。

毎年の健康診断で肝機能数値の確認を

 肝臓は解毒作用だけでなく、止血の働きやたんぱく質を作る、エネルギー貯蔵の働きにも関わる重要な臓器です。しかし、肝障害の多くは初期の自覚症状がほとんどありません。少なくとも年に1回は健康診断で肝機能をチェックしましょう。再検査の判定がある時は、生活習慣の見直しはもちろん、原因を精査して治療することが大切です。

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