神建連国保に加入されている方の医療費のうち、がんに次いで多いのが循環器の病気です。循環器の病気で1/4の医療費を占めるのが高血圧です。高血圧は残りの3/4を占める脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気も誘因します。
血圧は、高くても症状がなく、自分は大丈夫と油断しがちです。重大な病気の引き金とならないようにコントロールすることが大切です。
血圧は、心臓が収縮して血液を押し出すときに高くなり(収縮期血圧)、心臓が拡張して血液の流れが緩やかなときは低くなります(拡張期血圧)。収縮期の血圧は心臓のポンプ力、拡張期の血圧は動脈のしなやかさを示しています。
まずは朝の血圧を測ろう
家庭でも朝の起床後と就寝前に測ることをお勧めしますが、まずは朝だけでも血圧を測る習慣を作りましょう。朝の血圧が高いほど、脳卒中や心臓病のリスクが高くなることが分かっています。
家庭で測る血圧は125/75mmHg未満が目標です。2回測って記録し、平均をとります。5~7日の平均でどちらか一方でも135/85mmHg以上ある場合は高血圧です。早めにかかりつけの医師または循環器内科の医師に相談しましょう。血圧計は、上腕にカフを巻くタイプが簡便で正しく測定しやすいのでお勧めです。
冬は血圧あがりやすい
寒さにさらされると血圧を調節する交感神経が刺激されて血管を収縮させるため、血圧は上昇します。冬は発汗が少ないこと、運動不足になりがちで体重が増えやすいことなども血圧上昇の要因となります。
脱衣場と浴室、部屋とトイレの温度差なども血圧変動の要因となるので、衣類や暖房器具の調整で気温差を少なくする工夫をしましょう。