神奈川県建設労働組合連合会

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　昨年春から着工されていた神奈川土建横浜西支部（横浜市旭区）の事務所建て替え工事が完成に迫っています。労働者供給事業（以下労供）や、建設キャリアアップシステム（以下CCUS）の運用など、組合が運動によって推進してきた諸制度が適用される象徴的な現場となりました。

　業者選定にあたっては、「建設キャリアアップシステムに事業者登録、技能者登録していること」や建設労働者の処遇改善に取り組んでいることが盛り込まれました。

　選定されたのは大和市に拠点を置く㈱青木工務店。神奈川土建とは以前より労供の協定を締結していて、これまでも何人もの仲間が青木工務店の現場に従事しています。

　今回は横浜西支部の山下さんが労協により9月から約2か月間木工事に従事しました。山下さんは別現場でも青木工務店に従事、熊本豪雨では応急仮設住宅の建設にあたるなど、労供を活用し多くの現場で活躍しています。「まわりは良い人ばかりで働きやすい。支部事務所建設に関われるのも光栄です」と語りました。

　現場はCCUSと連携し、顔認証または電話発信で入退場を記録。全ての従事者が就業履歴を蓄積できます。山下さんは技能者登録を一昨年済ませ、この現場でも活用しました。

新事務所は積み上げた運動の成果

　建物は1階2階が木造となっていることも特徴です（地階はRC）。エントランスを入ると、天井、壁に張られた杉板が温かく迎えてくれます。窓枠も全て無垢材が使用され、アクセントとなっています。建具はほぼ全てが造作となっていて、工務店のこだわりと技術力の高さがうかがえます。

　設計監理を担当したとも企画設計は「組合員さんや、訪れる人が気軽に入ってきやすいこと」を意識したといいます。「木造の仕事をたくさんされてきた皆さんの建物を木造でやるということで、喜んでもらえたと思う」と語りました。

　建設委員長を務めた橋本副委員長は「三年前に建設検討委員会を立ち上げ、十何回も話し合いを重ねてきた。組合員もそれぞれの分野のプロなので、色々な意見も出た。本当に立派な建物ができた」と胸をはります。

　支部機関紙には「支部結成時の旭区万騎が原にあった小さな事務所から30年後の今、立派な新事務所に立て替えるまでに成長しました」とふれられています。「新事務所は結成から日々の運動を皆で積み上げてきた誇るべき財産です」。