神奈川県建設労働組合連合会

トピックス

アスベスト訴訟が最終局面「年内に十分な賠償と謝罪を」

2021年3月9日

京都一陣訴訟、国・メーカーの責任確定

 1月28日、最高裁判所第1小法廷は、関西建設アスベスト京都1陣訴訟について、国と建材メーカー8社の上告を棄却・不受理と決定。京都1陣の被害者原告25名中、24人の勝利が確定しました。

横浜地裁での提訴行動にのぞむ原告団

 国の責任について、東京1陣に続いて、京都1陣でも一人親方を含む原告勝利が確定しました。

 さらに、建材メーカーの共同不法行為責任を認めた大阪高裁判決が確定し、販売シェアの多い主要な建材メーカー8社の賠償責任が確定しました。

 一方、大阪高裁では救済されていた屋根工1人について、最高裁は国・建材メーカーの上告を受理し3月22日の弁論の開催が決まりました。

 言い渡しを待つ神奈川1陣の最高裁判決でも全面勝利の展望が確実になりました。
【賠償責任が確定した建材メーカー】
 A&Aマテリアル、太平洋セメント、ニチアス、日鉄ケミカル&マテリアル、大建工業、ノザワ、MMK、日本バルカー

神奈川3陣、追加提訴

 2月16日、被害者・遺族計7人が神奈川3陣訴訟の追加提訴を行いました。今回の提訴で原告は計約180人となりました。3月17日に予定されている3陣第1次訴訟との併合を求めます。

 原告となった佐藤さん(建設横浜)は昭和36年より造船会社及び建設現場工事等の保温工事に従事してきました。石綿シートをはさみで切断する時などには大量の石綿の粉塵が舞う室内で常に働いていたといいます。

横浜地裁前で訴える佐藤さん(左)

しかしその危険性はまったく知らされる事はありませんでした。1年半ほど前からつらい息苦しさを覚え、びまん性胸膜肥厚の診断を受けました。今では酸素ボンベが欠かせません。

 最高裁決定を土台に、全国すべての建設アスベスト訴訟の早期解決と、原告となっていないすべての被害者の補償を実現するための基金の創設を国と建材メーカーに迫っていきます。

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