神奈川県建設労働組合連合会

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首都圏建設アスベスト2陣神奈川訴訟の高裁審理始まる

2019年5月2日

裁判長「早期解決のため12月に結審」

 4月15日、神奈川2陣の控訴審第1回口頭弁論期日が東京高裁で開かれました。法廷では、原告の望月さん、中山さんと6人の弁護士が意見陳述し早期全面救済に資する審理と判決を求めました。

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 望月さんは「神奈川2陣原告団は提訴から5年を迎え、多くの原告がなくなった。最初に原告団長を務めていた前川さんが亡くなり、2人目の団長の中川さんも昨年亡くなった。自分自身も肺がんと闘いながらいつまで生きられるか不安。一日も早く補償基金制度が作られるよう裁判所の公正な判決を」と訴えました。

 中山さんは、タイル工として働いたことで、アスベストが原因のびまん性胸膜肥厚を発症し酸素ボンベが手放せない生活となった苦しみを語り「現場の後輩や仲間のためにもしっかりとした補償制度を作ってもらわなければならない。裁判所にはこのような私の思いをくんでいただきたい」と訴えました。

 弁護団から、国の責任の時期、一人親方に対する国の責任、建材メーカーの警告義務違反の重大性、建材メーカーらの共同不法行為、裁判所に求める審理と判決、進行意見について述べました。

 その後、7月8日と9月12日の期日に証人尋問が行われることが決まりました。裁判長から、早期に解決を求めるということもあり、12月6日結審を考えている、予備日として、来年1月30日を設定すると表明されました。

全面解決要請署名を国会議員に手渡す

 法廷と並行して、第2回建設アスベスト訴訟全面解決、安倍首相要請署名提出院内集会を開催しました。

 東京原告団の吉田さんが「兄弟2人をアスベストで亡くし、自分もアスベストに苦しんでいる。建設業で働く子供たちのためにも、これ以上被害が出ないように、被害にはしっかり補償してもらうよう国は決断を」と訴え解決への決意を表しました。

 集会に駆けつけた国会議員や議員秘書に安部首相に届けてもらうため建設アスベスト被害の全面解決を求める署名を手渡しました。午後からは官邸前で「国は解決を決断しろ」とアピールを行いました。

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